3月3日のひな祭り、生まれて初めて参加をさせていただきました。私は寂しい独身男性の見本のような人生を送ってきましたので、これまでひな祭りに縁がありませんでしたが、お弁当を食べて、お茶とひなあられで茶話会を楽しみました。
私を含め男性の参加は2人。様々な材料で手作りされたひな人形を新鮮な気持ちで鑑賞しました。昔は女の子がいる家庭にはひな壇があったりしましたが、今ではそんな家庭がどれほど残っているのかなと寂しい気持ちにもなりました。
以前、お話を伺った人形店の方がおっしゃっていた人形職人の減少の話が思い出されました。顔を作る職人、衣服を作る職人、手のひらを作る職人と一体の人形にも様々な分業があると知りました。そして手のひら、指を作る職人さんがもう2~3人しかいないそうです。ですから、顔や衣服が出来上がってきても手のひらが足りないため完成しないとの事でした。
伝統文化の灯が消えそうなのは人形業界だけではありません。なぜこんなに右肩下がりなのか?やはり、生活そのものに余裕が無くなっているのでしょう。30年前の世帯年収の中央値から見ると現在は100万円程度下がっています。平均ではなく中央値です。これは大勢の人の年収が低下しているという事です。
もらった給料は二種類に分けられます。【使えるお金】と【使ってはいけないお金】です。使えるお金はお小遣いです。使ってはいけないお金とは家賃・光熱費・食費などです。これらをお小遣いのように使ってしまうと生活が破たんします。家賃を払わずにキャバクラで豪遊すると家を失いますから明らかです。
いま、暮らしを振り返ると物価上昇が凄まじい事になっています。遠慮なく値上げされるものは食品・光熱費など【使ってはいけないお金】です。そうなると当然、給料がそれ以上に上がらなければ【使えるお金】は減ってしまいます。お小遣いが減れば遊べませんし、ひな人形も買えません。こうして娯楽や余暇の部分が先細っていくのが豊かな社会なのでしょうか?
私の初めてのひな祭りには高齢者の方も多数おられました。旦那さんに先立たれた方は『年金がガクッと減る』とダブルパンチの様子でしたし、我々は生涯お金の心配をしながら生きていくしかないのかと暗澹たる気持ちになりました。若者にも高齢者にもお金がないならいったいどこにあるんでしょうか?暮らしていけなくなる人が増えている実感がある中、世の中から消えたお金の行き先が気になってしまったひな祭りでした。
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